春のブラックバスフィッシング!『プリスポーン』『アフタースポーン』を攻略しよう
出典:fhotoAC
ブラックバスは基本的には、年間通して釣ることが可能な魚ですが、季節によって釣り安さやその条件が変わってきます。
季節というよりは、水温の影響を大きく受けるといった方が核心的ですが。今回はイメージしやすいよう、大まかに春夏秋冬4つのパターンにて順番に解説していきます。
今回は春編!(3月〜5月)
それでは、「春編」ということで、3月〜5月程までのブラックバスの行動パターンや釣りやすい条件を解説していきます。
多少地域により誤差が生じてくると思いますが、ある程度、ご自分の釣り場の環境に合わせイメージしていただけたらと思います。
3月下旬〜
厳しい冬の低水温期が徐々に和らいでくる「春」はブラックバスの産卵期(スポーニング)となります。これはブラックバスのみならず多くの生物に言えることでしょう。
寒い冬場は、水温が安定しやすい深場中心過ごすブラックバスも、気温、水温の上昇とともに活性が上がりはじめ、徐々に浅場へと上がり始めます。しかし、春先まだまだ寒さが残り、気温・水温も不安定。
シャロー(浅場)を意識しつつ、水温の安定するディープ(深場)も捨て難いような状況です。そのような時ブラックバスは、ディープ(深場)とシャロー(浅場)どちらにもコンタクトしやすい、『ブレイクライン』と呼ばれる所に溜まりやすいとされています。
『ブレイク』とは、岸から沖に向けて急に深くなっているところを指し、『ブレイク』長く連なっている所を、ブレイクラインと言います。寒さの残る春先、このブレイクラインはブラックバスが溜まり安い、有望なポイントとなります。
『ブレイク』は目視で確認しづらい為、慣れている方ですと、ルアーでボトム(底)を転がし、地形を把握することができるかもしれませんが、そうでない場合は、ある程度の釣り場の情報を前もって調べておくと良いでしょう。
4月〜 プリスポーン
水温が10℃を超えるとブラックバスは産卵の意識し始めると言われています。
上記でも述べた通り、春先は寒の戻り(三寒四温)などがありますし、地域により気温が異なる為判断が難しいと思いますので、水温が13℃〜14℃程で定着すると本格的な産卵期(スポーニング)突入と思ってもらってよいと思います。
スポーニングとはブラックバスの産卵期を意味し、産卵前の卵を持ったブラックバスは『プリスポーン』と呼ばれまた、『プリ』など略称で呼ばれることもあります。ブラックバスフィッシングをやっていく上では、当たり前に使用される言葉なので、覚えておいた方が良いと思います。
この時期はオスとメスで 行動が少し異なります。 オスは産卵のためのネストと呼ばれる産卵場を作るためにかなり浅い水深(水深1~1.5m)まで上がってきます。
ネスト(産卵場)は、卵が埋もれないよう、泥や砂場など柔らかいテイストの底質を避け、ゴミなどの体積しづらい、フラットな小石、岩などの硬い底質(ハードボトム)に好んで作られます。
適度に水通しの良い、シャロー(浅場)フラットのハードボトムは、この時期のブラックバスが好む条件として覚えておいた方がようでしょう。そしてオスは、産卵場を荒らされまいと、ネスト(産卵場)付近に止まり、近くを通るものに非常に攻撃的となります。
メスは、シャロー(浅場)エリアを回遊し本格的な産卵に備え「荒食い」と呼ばれるほど、積極的に捕食を繰り返します。オスは「攻撃的」、メスは「荒ぐい」と、この特徴も合間って産卵期(スポーニング)のブラックバスは、活性が高くよく釣れる時期とされています。
ブラックバスがシャロー(浅場)に集まるともあり、比較的釣りやすい印象、また丸々太った良型のブラックバスが釣れることから、バスフィッシングの好シーズンとされ、人気のシーズンです。
プリスポーン攻略のルアー選択
ルアー選択に関して、この時期のブラックバスは横の動きによく反応するとされており、活発なブラックバスを広範囲に効率よく探ることのできる、「巻物」ルアー(スピナーベイトやチャターベイト、クランクベイトやミノー)そして、ビックベイトなどボリュームのあるルアーも有効と言えます。
5月〜 アフタースポーン
産卵前のブラックバスを(プリスポーン)というのに対し、産卵後のブラックバスを(アフタースポーン)と言います。一般的には、個体の大きなブラックバスの方が、水温に敏感と言われ、産卵も時期も早いとされています。
産卵が終わった魚(アフタースポーン)、産卵前(プリスポーン)が入り乱れるのもこの時期の特徴で、活性の高いプリスポーンに比べ、アフタースポーンのブラックバスは、産卵の疲れから活性が一気に落ち込みます。
もちろん、活性が高く元気なプリスポーンのブラックバスを狙う方が効率が良いのですが、産卵期の終盤となる5月は、アフタースポーンのブラックバスが多くなり、うって変わって厄介な時期となってしまいます。
アフタースポーンのブラックバスは、一刻も早く産卵で消耗した体力を回復したいと思っていますが、元気な小魚を追いかけたり、餌を探して回遊するほどの元気もありません。
そこで、アフタースポーンのブラックバスは「橋脚」、「立木」、「護岸」などの縦に伸びるストラクチャー付近に集まる傾向があります。
なぜ縦ストラクチャーが良いのか?
縦に伸びるストラクチャーにはこの時期のブラックバスが過ごしやすい条件が多く、例えば、水の流れを緩和されシェードなども形成してくれる為、身を隠しながらゆっくり止まるのには最適です。
また、餌となるベイトなども溜まりやすくゴロタなどが隣接する場所では、遊泳能力が低い甲殻類などの高カロリーな餌も多く生息する可能性がある為、縦ストラクチャーは好条件となるのです。
アフタースポーン攻略のルアー選択
上記で述べたように、この時期のブラックバスは産卵後の疲れから、餌を追い回す体力がありません。なので、スローな誘いが必要です。
例えば、ノーシンカーワームのゆっくりとしたフォールなどが定番となります。
この時期からはテナガエビや小型のカワエビなども好んで捕食させれる傾向にある為、ロングワームなどのワッキーリグなんかも非常に有効です。
また、フィーデングタイムでは「トップウォーター」と呼ばれる表層を泳ぐルアーもこの時期から有効となってきます。しかし、動きの早い(ファーストムービング)ものは、追いきれない為、音でアピールでき尚且つ、アクション幅が小さく止めがきく「ポッパー」タイプなどが特に有効となってきます。
春のブラックバスフィッシング
春は、丸々と太ったプリスポーンのバスが釣れる可能性がある、夢のあるシーズンだと感じています。
もちろん春が進むにつれて、アフタースポーンのバスも混じり、厳しい結果になることもありますが、うまく春バスの特徴をイメージできれば、必ずいい思いをして「釣れる」シーズンと言うことができるのではないでしょうか。
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